三浦の本棚
意味なんかないけど僕たちは光る

意味なんかないけど僕たちは光る

吉澤ハナ(まよなか) かんき出版 2025年3月5日

感想

SNSで話題になっているのは知っていたが、正直なところ40代手前の自分には関係ないかと思っていた。だが、同僚の勧めもあり思い切って手に取ってみて、予想を大きく裏切られた。 このエッセイ集は年齢や立場を超えて、心の奥底にある違和感や不安に寄り添ってくれる。仕事で疲れた夜中に読むと、言葉にできなかった感情が静かに整理される感覚がある。著者の視点は決して押し付けがましくなく、むしろ「そういう時ってあるよね」と肯定してくれるような優しさがある。 特に印象的だったのは、孤独や悲しみについての描写だ。大人になると、そうした感情を誰かに打ち明けることが難しくなるが、この本は黙って読むだけで、ある種の共犯者になれる感覚を与えてくれる。短編ながら深い思考が込められており、読み終わった後の余韻も好ましい。 慎重に本を選ぶ自分だが、この一冊は多くの人に勧める価値があると確信した。

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