三浦の本棚
デフレの正体 経済は「人口の波」で動く

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く

藻谷 浩介 KADOKAWA 2010年6月1日

感想

経済のニュースを見ていて、いつも違和感を感じていた。「生産性を上げれば成長できる」という専門家の意見ばかり聞こえるのに、なぜ給料は増えず、消費も冷え込むのか。その疑問に真正面から向き合うのが本書である。 著者は、日本の経済問題の本質が「現役世代人口の減少」にあると断言する。机上の論理ではなく、人口動態という冷徹な事実から経済を読み解く手法が秀逸だ。私たち40代前後の会社員にとっても、自分たちがどういう時代に生きているのかを理解する上で非常に有用だった。 確かに目からウロコの指摘が多い。これまで「デフレは悪」「成長すべき」という常識を疑う必要性を感じさせられる。ただし、主張が強烈な分、反論もあるだろうし、政策提言までは踏み込んでいない点は留保がある。それでも、経済ニュースの前提となっている考え方を根底から問い直す価値は十分にある。 40代のビジネスパーソンなら一度は読むべき一冊だと思う。

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