日記をつけて何になる?
柏書房 | 2026/03/26
みんなの感想
日記をつけることの意味を真正面から問い直す本だと聞いて、興味を持って手に取りました。実は自分も仕事の忙しさにかまけて日記習慣を途絶えさせた口なので、こうした本からの問いかけは響きます。 著者が日記専門店の店長として実際に見た、書く人・公開する人・やめる人など、様々なケーススタディを通じて日記の本質に迫ろうとする姿勢は好感が持てます。日記という私たちが何気なく実践している営みをここまで丁寧に掘り下げる試みは、なかなかありません。 ただ率直なところ、読んでいて「そこまで深く掘り下げる必要がある?」という疑問が拭えませんでした。実用的な指針を求めていたわけではありませんが、エッセイとしての完成度という点では、やや散漫な印象を受けてしまいました。テーマは魅力的なのに、読後のカタルシスが物足りない感じです。 日記について改めて考える機会をくれた点は評価しますが、万人に勧められる一冊ではないかもしれません。日記に真摯に向き合っている人にこそ、手にとってほしい本だと思います。
日記屋という専門店があるのを初めて知りました。そういう場所があるんですね。この本は、そこの店長さんが六年間の経験をもとに、日記について考えたことをまとめたエッセイのような一冊です。 日記をつけることの意味、公開することの価値、やめることの選択肢など、日常的な視点から丁寧に掘り下げられています。気軽に読めるのは良いところです。著者の実体験が所々に出てくるので、堅い理論書にはなっていません。 ただね、正直なところ、心に残る深い示唆がたくさんあるかというと、そこまでではありませんでした。「へえ、そういう考え方もあるのか」くらいの感じで、読み終わった後の余韻が薄いんです。日記をつけている人には参考になるでしょうし、つけていない人にも「そろそろ始めてみようか」と思わせるだけの説得力はあります。でも、もっと心がぐっと掴まれるような何かが欲しかった気がします。 暖かい季節に、のんびり読むには良い本だと思います。実用的でもなく、でも気軽に楽しめる。そんな一冊ですね。
日記について真面目に考えてみませんか、という誘いの一冊ですね。日記屋という専門店を経営した著者が、6年分の経験から日記という行為の意味を掘り下げていく内容なんですが、正直なところ「ふむふむ、そういう考え方もあるのね」くらいの感覚で読み終わってしまいました。 日記をつける理由、公開する意味、それをやめるタイミング...こうした問いかけ自体は興味深いんです。ただ、著者の個人的な経験と思考がメインなので、自分の日記ライフに直結する実践的なアドバイスはそこまで多くない。むしろ日記の本質について考えるエッセイを読んでいる感じが強いです。 今の「日記ブーム」に乗っかりながらもブームに疑問を呈する、その矛盾した立ち位置も含めて、著者の誠実さは伝わってきます。でも、だからこそ、もう少し踏み込んだ提案があってもよかったのかなと。読んで損ではないけれど、特別な収穫があるわけでもなく。気軽に読むにはちょうどいい長さですが、深く考えるほどの厚みも感じませんでした。