三浦の本棚
日記をつけて何になる?

日記をつけて何になる?

蟹の親子 柏書房 2026年3月26日

感想

日記をつけることの意味を真正面から問い直す本だと聞いて、興味を持って手に取りました。実は自分も仕事の忙しさにかまけて日記習慣を途絶えさせた口なので、こうした本からの問いかけは響きます。 著者が日記専門店の店長として実際に見た、書く人・公開する人・やめる人など、様々なケーススタディを通じて日記の本質に迫ろうとする姿勢は好感が持てます。日記という私たちが何気なく実践している営みをここまで丁寧に掘り下げる試みは、なかなかありません。 ただ率直なところ、読んでいて「そこまで深く掘り下げる必要がある?」という疑問が拭えませんでした。実用的な指針を求めていたわけではありませんが、エッセイとしての完成度という点では、やや散漫な印象を受けてしまいました。テーマは魅力的なのに、読後のカタルシスが物足りない感じです。 日記について改めて考える機会をくれた点は評価しますが、万人に勧められる一冊ではないかもしれません。日記に真摯に向き合っている人にこそ、手にとってほしい本だと思います。

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