三浦の本棚
感想

M-1グランプリの話題が職場でも盛り上がっていたこともあり、手に取ってみました。正直なところ、漫才について深く考察された本というのは敬遠しがちだったのですが、これは予想以上に引き込まれました。 著者・高比良くるまの視点は本当に興味深い。2015年からの歴代M-1を丹念に分析しながら、漫才という芸能形式がどう進化してきたのか、そして令和ロマンがなぜ結果を出し続けるのかが理解できます。単なるお笑い評論ではなく、データと感覚のバランスを取りながら、戦略的に考える姿勢が一貫していて、これは会社での企画立案にも参考になるほど。 若干、細部の考察が専門的すぎるところもあり、お笑いファンでない読者には若干理解が難しい部分があるのは否めません。ただし、「なぜ受けるのか」「どう工夫されているのか」という問題解決のプロセス自体が面白く、エンタメ産業で働く人にはむしろ好適な一冊だと思います。慎重に選ぶ私にとっても、十分な価値がある読書体験でした。