三浦の本棚
感想

「このミス」第4位という帯に惹かれて手に取った作品です。警察小説というジャンルに対して、正直なところ少し懐疑的な部分もありました。しかし、読み始めて数ページで、その懸念は完全に払拭されました。 時効までわずか7日間というシンプルながら緊迫した設定が、全編を通じて息もつかせぬほどの緊張感を生み出しています。特に印象的だったのは、容疑者との追いかけっこが単なるアクションに留まらず、各登場人物の人生観や葛藤まで丁寧に描き出されている点です。連作短編という形式が、複数の視点から事件を多角的に照らし出す効果をもたらしており、非常に効果的でした。 会社員という立場で日々忙しい生活を送っていますが、この本は通勤電車の中でも、落ち着いて一気読みしたいという気持ちにさせてくれました。サスペンスとしての完成度の高さはもちろん、人間ドラマとしても秀逸な傑作だと思います。万人にお勧めできる一冊です。