三浦の本棚
無理難題が多すぎる

無理難題が多すぎる

土屋 賢二 文藝春秋 2016年9月2日

感想

仕事で疲れている時こそ、こういう本が必要だなと痛感した。ツチヤ教授という架空の人物の周辺に次々と降りかかる理不尽な出来事たちを読んでいると、なぜか自分の日常の悩みが少し軽くなる感覚がある。 「ぼっち席」や「運転免許の更新」といった、誰もが経験するような局面での教授のドタバタぶりは、笑いながらも妙に共感できる。著者のユーモアセンスは単なる無駄話ではなく、生活の中で誰もが感じている違和感や矛盾をスマートに可視化している点が秀逸だ。真面目に読もうとするのではなく、肩の力を抜いてエッセイの流れに身を任せるのが正解だと思う。 会社での会議中に訳の分からない指示が飛んでくる時、つい「無理難題」というフレーズが頭をよぎるようになった。それくらいこの本の世界観が心に引っかかっている。疲れた平日の夜に、ちょっとずつ読み進めるのに最適な一冊。同じような環境にいる人なら、きっと何度も頷きながら読むはずだ。

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