月の立つ林で

月の立つ林で

青山 美智子

出版社:ポプラ社 出版年月日:2022/11/09

ポプラ社 | 2022/11/09

3.33
本棚登録:4人

みんなの感想

感想

2023年の本屋大賞ノミネート作ということで、手に取ってみました。青山美智子さんの作品は『木曜日にはココアを』で心が温まる経験をしていたので、期待して読み進めました。 複数の登場人物の人生が一つのポッドキャストを通じて繋がっていく構成は、確かに工夫されていて面白い試みだと思います。それぞれのキャラクターも丁寧に描かれており、仕事や人間関係で迷いながら生きる大人たちの姿に、自分の日常と重なる部分も感じました。 ただ、全体的な印象としては「いい話だな」で止まってしまった感じです。ラスト付近の仕掛けも、事前情報で期待値が上がっていたせいか、想定の範囲内に収まってしまいました。それぞれのエピソードは素敵なのですが、それらが繋がったときの感動が、自分の中ではもう一歩足りなかった気がしています。 仕事で疲れた時の読み物として、優しく読める小説を探している方には向いていると思います。ただ、強く心を揺さぶられる何かを求めている読者には、物足りないかもしれません。

感想

本屋大賞のノミネート作ということで、期待を持って手に取りました。5人の登場人物がそれぞれの人生でつまずきながらも、ポッドキャストを通じて繋がっていくという構成は、なかなか工夫されているなと感じます。 各章で異なる視点から物語が描かれるため、読んでいて「あ、この人とあの人が繋がるのか」という発見がありました。特に、人生の折り返し地点にいる身として、仕事を辞めた元看護師や二輪整備士の描写には共感できる部分が多かったです。 ただ、正直なところ、全体として少し散漫な印象は否めません。5人の物語が並行して進むため、一つ一つの人物描写が浅くなってしまっているのではないかと思いました。もっと深く掘り下げられていれば、より心に残る作品になったように感じます。 終盤に仕掛けられた驚きの事実についても、「そうなるか」というくらいで、強い衝撃には至りませんでした。平坦な日常を丁寧に描く青山美智子さんの魅力は十分感じられますが、この作品については、可もなく不可もなく、といった印象です。

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