魔女と過ごした七日間

魔女と過ごした七日間

東野 圭吾

出版社:KADOKAWA 出版年月日:2026/06/16

KADOKAWA | 2026/06/16

4.33
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

SNSで話題になってたから手に取ってみたんですが、これは本当に面白かった。著者の100作目ということで期待値も高めだったけど、その期待を軽く超えてくる完成度です。 AIによる監視社会という近未来設定が現代にリアルで、その中で繰り広げられるミステリーがどんどん深くなっていく。元刑事の父が殺害されるところから始まるんですけど、息子の陸真が謎の女性・円華に導かれて自分で真相を追っていくプロセスがめちゃくちゃ引き込まれます。 何が素晴らしいかって、単なるミステリーではなく、少年の冒険譚としての側面と、不思議な力を持つ円華というファンタジー要素がうまく織り交ぜられてるんですよ。警察サスペンスの緻密さと空想科学的なワクワク感が共存してて、どのページをめくっても新しい発見がある。 新社会人になって忙しい中でも徹夜してでも続きが気になる本って、なかなか出会えません。これは本当におすすめできる一冊です。

感想

著者の100作目という節目の作品ということで、話題になっていたこの本を手に取った。近年のAI監視社会というテーマも現代的で、どんな仕上がりなのか興味が湧いていたのだ。 読み始めると、元刑事という硬質な設定と、不思議な力を持つ女性との出会いという幻想的な要素がうまく絡み合っていることに引き込まれた。少年が父の死の謎を追う冒険は単純なミステリではなく、警察ドラマとしての緊迫感と、ファンタジックな雰囲気が思わぬバランスで成立している。 何度か物語のターニングポイントで予想を裏切られたのも良かった。正直なところ、中盤は若干の違和感も感じたが、最後の章で全体像が見えてくると、その構成の妙が理解できる。AIに支配される社会と人間の自由意志という根本的なテーマも、重くなりすぎず物語に織り込まれている。 今の時代だからこそ響く問題意識と、娯楽小説としての読みやすさを両立させた傑作だと思う。確かに100作目の貫禄を感じさせる一冊だった。

感想

医療の現場で日々いろんな人間関係や葛藤を目にしていると、小説の中でも人間ドラマがどう描かれているかについ目がいってしまいます。この作品は、父を失った息子が真実を追い求める過程で、不思議な力を持つ女性と出会うという設定だけで惹きつけられました。 実際に読み進めると、警察ミステリの骨組みが意外としっかりしていながらも、ファンタジーのような不思議さが融合していて、新鮮な読み心地でした。何より、少年が少しずつ大人になっていく過程が自然で丁寧に描かれているのが良かった。人生経験を重ねた身としては、そういった心の成長の描き方に共感することが多いです。 ページをめくる手が止まらなくなるほどの中毒性はないかもしれませんが、落ち着いた夜に、ゆっくり物語の世界に浸れる。そういう気軽な読書の時間を求める自分にとっては、本当に心地よい一冊でした。著作100作目という記念作だというのも納得できる完成度だと思います。

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