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感想

直木賞受賞作の著者による5年ぶりの長編ということで、かなり期待値を上げて手に取りました。その期待が見事に応えられた感動を、今でもしっかり感じています。 本書の魅力は、時間の流れの中で変わっていく人間関係をこんなにも繊細に描写できるところにあると思います。幼馴染みだった二人の立場がいつの間にか逆転している、その違和感と複雑さ。遠く離れた場所で新しい人生を歩む人たちの選択と覚悟。どのエピソードも他人事とは思えず、自分自身の人生と重ね合わせながら読み進めました。 39歳という年齢だからこそ、主人公たちの葛藤や後悔、そして前に進もうとする勇気がグッと心に響きました。絶望と勇気が肩を組んでやってくるという帯のフレーズ、その通りです。執筆に3年を費やした著者の覚悟が伝わってくる、本当に素晴らしい作品。慎重に本を選ぶ私だからこそ、自信を持ってお勧めできます。

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