どんどん橋、落ちた

どんどん橋、落ちた

綾辻行人

出版社:講談社 出版年月日:2002/10/01

講談社 | 2002/10/01

4.18
本棚登録:11人

みんなの感想

感想

綾辻行人のミステリアンソロジーということで、かなり慎重に読み始めました。正直なところ、難問揃いという触れ込みに少し身構えていたのですが、これが見事でした。 表題作の「どんどん橋、落ちた」は、崩落という物理的な制約の中で犯人がいかに行動したのか、その謎解きが秀逸です。何度も読み返してしまいました。また「伊園家の崩壊」は、一見平穏な家庭を舞台にした悲劇で、その着地点に言葉を失いました。 収録されている五つの短編すべてが、綿密な構成と緻密なロジックで成り立っており、読み終わった後の充足感があります。犯人当てという古典的なミステリの楽しさを、現代的な仕立てで提示している感じです。 会社員生活で疲れている時こそ、こういった知的興奮が必要だと改めて感じました。確実にお勧めできる一冊です。

感想

綾辻行人のミステリ短編集。教員の仕事柄、謎解きは好きなんですが、この本はまさに脳をフル稼働させながら楽しむ読書でした。 表題作の「どんどん橋、落ちた」は、崩落した橋の向こう側で殺人が行われるという設定からして秀逸。橋が落ちているならどうやって犯人は逃げたのか、そもそも本当に殺人なのか、といった疑問が次々と湧き上がります。各作品とも一筋縄ではいかない難事件ばかりで、犯人当てのゲーム性が実に面白い。 学校の生徒たちには「ミステリは論理的思考を鍛える」と説いていますが、この本を読んでいて改めてその言葉の重みを感じました。細部に隠された伏線を拾い、登場人物の言動を分析する。そういう楽しさがぎっしり詰まっています。 ただし、本当に難問揃いなので、すべてを見破れるかどうかは別問題。でもそれがいい。気軽に読み始めても、いつの間にか深くのめり込む。そんな質の高い短編集です。

感想

綾辻行人のミステリ作品集とあれば、話題性もあり手に取らずにはいられません。本書は確かに期待を裏切りません。 「どんどん橋、落ちた」をはじめ、五つの事件が収録されていますが、どれもが綿密な構成と緻密な論理によって組み立てられています。管理職として日々様々な判断を迫られる立場にある私にとって、犯人がいかにして完璧に見える計画を立てるのか、その思考の道筋を追うプロセスは非常に興味深い。一筋縄ではいかない謎解きは、正体を明かされるまで目が離せません。 特に印象的だったのは、表面的な平穏さの中に潜む人間関係の歪みや、突如として訪れる悲劇のリアリティです。ページをめくる手も止まりません。文庫サイズで気軽に読めるのも嬉しい配慮。 現代のミステリ作家の技量がいかに高まっているのかを改めて実感させてくれる一冊。同世代の女性にも、謎解きの快感を求める方なら必読の価値があると思います。

感想

綾辻行人の新作ミステリ集。最近話題の本ということで手に取ってみましたが、これは予想以上に面白かった。 表題作「どんどん橋、落ちた」は、橋の崩落という大掛かりな舞台装置の中で、犯人がいかに殺人を遂行したのかという究極の謎解きです。一見するとトリックありきの構成に思えますが、綾辻ならではの緻密な論理展開で引き込まれます。また「伊園家の崩壊」は、平穏な家庭に忍び寄る悲劇という、むしろ人間ドラマとしての重みを感じさせる作品で、単なるミステリを超えた深さがあります。 教員という職業柄、年配の生徒たちと推理の話題で盛り上がることもありますが、この本は確実にそういう世代にも刺激を与える内容だと思います。五つの難問が詰まった短編集として、各編の質が安定していることも好印象。綾辻ファンでなくても、本格的なミステリを求める読者には強くお勧めできます。文庫版の手軽さも合わせて、今年読むべき一冊になりました。

感想

綾辻行人のこの作品集を読み終わりました。ミステリは若い頃からときどき手に取ってきましたが、この本の「犯人当て」というコンセプトに最初は少し躊躇いがありました。難しすぎるのではないか、と思ったのです。 しかし実際に読んでみると、その心配は杞憂でした。表題作の「どんどん橋、落ちた」から始まる五つの事件は、確かに謎解きは複雑ですが、物語として丁寧に積み重ねられている。登場人物たちの人間関係や心理が細かく描かれているので、謎を追いかけながらも話に引き込まれていきます。 特に「伊園家の崩壊」は、一見平和な家族の中に潜む悲劇が静かに迫ってくる恐ろしさを感じました。謎解きの快感だけでなく、そこに人間ドラマがあるのがこの本の良さだと思います。 文庫本というのも読みやすくていい。もう一度最初から読み返して、今度は自分で犯人を当てられるか挑戦してみたい気持ちになりました。ミステリ好きな方には、ぜひお勧めしたい一冊です。

感想

新社会人になってから、気を抜く時間が欲しくてミステリにはまっています。本書は綾辻行人が扱う5つの事件を集めた作品集とのことで、「難問」というフレーズに惹かれて手に取りました。 正直なところ、表題作「どんどん橋、落ちた」の設定だけで既に興味をそそられます。橋の崩落という舞台装置と、そこで行われた殺人という矛盾した状況。どうやって犯行が成り立つのか、読み始めから引き込まれました。 各編とも"犯人当て"という明確なテーマがあるため、読みながら自分の推理を試す楽しみがあります。仕事で疲れた頭をリセットするのに最適です。特に「伊園家の崩壊」という作品は、日常の中に隠された悲劇の側面をえぐるようで、単なるエンタメに留まらない深さを感じました。 ただし「難問」という謳い文句の通り、すべてを自力で解くのは難しいかもしれません。でもそれが逆に、答え合わせの時の充足感につながる。慎重に作品を選ぶ身ですが、本書はその期待を十分に満たしてくれた一冊です。

感想

会社の休憩時間に一気読みしてしまいました。綾辻行人のミステリ作品集ですが、本当に「難問」ばかりです。 特に表題作「どんどん橋、落ちた」は、橋が崩落した状況での殺人という設定だけで既に頭がこんがらがるのに、その先の展開がまた捻くれていて。読みながら何度も「え、ちょっと待って」と一人つぶやいてました(笑)。 「伊園家の崩壊」も印象的です。一見すると幸せな家族の話が、徐々に暗い影を落としていくその過程が秀逸。結末を知った時の虚脱感がすごかった。 公務員という職業柄、日々の業務は結構ルーチン化してるので、こういう風に頭をフル回転させるミステリは気分転換になります。パズルを解く楽しさと、人間心理の複雑さが両立してる感じがたまりません。 どれも難事件ばかりだからこそ、最後に解答を見た時の「あ、そっか!」という快感。気軽に読める文庫本のサイズなのに、内容の濃さがすごいなと改めて思いました。

感想

最近、話題のミステリ短編集ということで手に取ってみました。綾辻行人が実在の難事件をモチーフに創作したという触れ込みで期待も大きかったのですが、読み終わってみると、正直なところ可もなく不可もなく、という印象が拭えません。 表題作の「どんどん橋、落ちた」は確かに仕掛けが凝っていて、犯人当てとしての興味は引き出されます。ただ、五編すべてを通して読むと、パターン化した印象が残ってしまうんですよね。トリックの巧妙さに重きが置かれすぎているせいか、登場人物の心情描写や背景説定に深みが感じられない。 58年も生きていると、ミステリの構造がある程度見えてしまう悪癖があるのかもしれません。若い頃のような純粋な驚きや感動を求めるのは贅沢というものでしょう。ただ、この作品は「謎解きを楽しむ」という基本に忠実すぎて、人間ドラマとしての奥行きが欲しかったというのが正直な感想です。短編集としては及第点ですが、綾辻作品としては少し物足りなさが残ります。

感想

綾辻行人の新作ということで、話題になっているのを聞いてすぐに手に取りました。さすがはミステリの大家、期待を裏切りません。 表題作の「どんどん橋、落ちた」は、橋が崩落するという派手な設定ながら、実は非常に緻密に構成された謎解きの傑作。崩落した橋の向こう側での殺人という、一見不可能に思える状況がどう解き明かされるのか、最後まで手に汗握る思いで読みました。綾辻さんの真骨頂ですね。 収録されている五つの短編は、どれも「犯人当て」という古典的なミステリの形式を使いながら、現代的な味わいを持たせています。特に「伊園家の崩壊」は、一見平穏な一家に起こる予想外の悲劇で、心理的な重さが印象的でした。 文庫本でお手頃な価格というのも良いですね。年を重ねた今だからこそ、こういう知的興奮を感じさせてくれる作品にはありがたみを感じます。ミステリ好きな方はもちろん、人間ドラマとしても読める良い短編集だと思います。

感想

最近、推理小説をもっと読んでみようかと思い立ち、この文庫本を手に取りました。綾辻行人の作品は初めてでしたが、正解不正解、そして何より「なるほど、そうか」と膝を打つような解き心地が本当に素晴らしい。 表題作の「どんどん橋、落ちた」は、橋が崩落するという劇的な舞台設定なのに、犯人はいったいどうやって殺害したのか。読み進めるにつれ、次々と提示される謎に引き込まれていきます。そして収録されている五つの短編すべてが、それぞれ独立した難問ばかり。年甲斐もなく、何度も読み返してしまいました。 特に気に入ったのは、各エピソードが読者に親切で、フェアに謎が提示されているところです。ごちゃごちゃしていないから、ついつい「自分なら犯人は誰だと思うか」と考えながら読んでしまう。気軽に楽しめる推理小説として、これ以上にないくらい完成度が高いと感じました。文庫本だから持ち運びも気軽ですし、一気読みするのも、じっくり考えながら読むのも楽しめます。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ