橋本 美月の本棚
ラバー・ソウル

ラバー・ソウル

井上 夢人 講談社 2014年6月14日

感想

2024年本屋大賞の話題作ということで、気になって手に取ってみました。ビートルズの音楽とミステリーを組み合わせるという、ユニークな設定に引き込まれましたね。 主人公の鈴木誠という男性が、ビートルズ評論を通じてのみ社会と繋がっていた孤独な人生から、一人の女性との出会いで急転直下していく様子が、著者の細密な企みの中で描かれています。偶然と必然が絡み合い、読み進めるうちに「これはどこへ向かうのか」と引き込まれていきました。 ラスト近くで明かされる真実の瞬間、本当に身体が震えました。著者がどのようにしてこのストーリーを構築したのか、その周到さに驚嘆させられます。ビートルズの名曲たちが単なる背景音ではなく、物語の深層と共鳴していく感覚は、音楽好きの心をくすぐります。 切なくも衝撃的なエンディング。何度も読み返したくなる、そういう魔力を持った一冊です。話題の本をチェックしておきたいという方にも、心からお勧めできます。

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