taroの本棚
感想

最近は管理職の仕事で疲れることが多いので、思いっきり物語の世界に浸れる本を探していたんです。この作品はそんな時にぴったりでした。 バルサという老練な女用心棒が、様々な困難と立ち向かう物語なのですが、何より素晴らしいのは世界観の作り込みです。文化人類学者の著者だけあって、単なる冒険譚ではなく、異なる文化背景や伝承が丁寧に描かれている。皇国の政治的背景から先住民の神話まで、細部にこだわった構築が読んでいて本当に説得力がある。 キャラクターも魅力的で、特にバルサの強さと優しさのバランスが素敵です。武力だけでなく、人間関係を大切にしようとする姿勢が、50代の自分には共感できます。皇子チャグムとの関係性も心温まるものがあって、アクションシーンだけでない深さがある。 文庫版で気軽に読み始めたのですが、一気読みしてしまいました。冒険活劇としての面白さとしっかりした世界観、そして人間ドラマが三つ巴で成立している。こういう質の高いエンタメ小説は本当に貴重です。シリーズ続編も手に取る価値ありますよ。

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