mmの本棚
感想

久しぶりに、本の読み方そのものが変わる体験をしました。同じ本なのに、最初にどちらの章を選ぶかで全く異なる物語になるって、こんなに面白いんですね。 道尾秀介さんの仕掛けはもちろん素晴らしいのですが、何より惹かれたのは二つの物語それぞれの質の高さです。ホームレスと元刑事の関係を描いた一編も、秘密を抱えた高校生の日常も、どちらも人間の奥深さが丁寧に描かれていて、読んでいて本当に引き込まれました。 読む順番によって結末が変わるということは、最後まで読んだ後に「もう一度違う順番で読みたい」という衝動に駆られるということ。実際、結末を知ってからもう一度手に取りたくなりました。同じ本なのに二度目の読み方で見える景色が変わる、こんなに贅沢な読書体験は珍しいです。 日常の中で気軽に読書を楽しみたい私にとって、こういった「本を読むこと自体が遊び」になるような作品は本当に大好き。気になっている方はぜひ手に取ってみてください。きっと予想外の面白さに出会えますよ。

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