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灯台からの響き

灯台からの響き

宮本 輝 集英社 2020年9月4日

感想

本屋で表紙を見かけて、なんだか惹かれるものがあってすぐに手に取ってしまいました。灯台という舞台設定も素敵ですし、亡くなった妻の謎を追うというストーリーラインが気になったんです。 読み始めたら、一気読みしてしまいました。仕事で疲れた夫が、妻が大切に保管していた古いハガキをきっかけに、妻の知られざる過去を探る旅に出る――こういう設定、本当にいいですね。日常の中に隠された小さな謎が、こんなにも深い物語につながっていくなんて。 中華そば店を営む夫婦の関係性が丁寧に描かれていて、共に人生を歩んできた相手のことって、案外知らないことがあるんだなって改めて感じさせられました。家事をしながら読んでいても、つい続きが気になってしまって、子どもたちの相手の手が止まってしまったほど(笑)。 全体的に優しい筆致で、切なさと温かさが共存している作品です。地方紙の連載ということで、親しみやすさもあるし、何度も読み返したくなる素敵な一冊でした。

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