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蜜蜂と遠雷(上)

蜜蜂と遠雷(上)

恩田 陸 幻冬舎 2019年4月10日

感想

音楽コンクールを題材にした作品との事で、若い世代の読者層が熱く支持しているという話を聞いて手に取ってみました。上巻という事で、まずはここまでの感想を率直に述べます。 複数の登場人物の視点から物語が進行していく構成は工夫されていますし、各キャラクターの背景も丁寧に描かれています。音楽への向き合い方や内面の葛藤といった部分は、読んでいて引き込まれる要素が確かにあります。 ただ正直なところ、自分の年代にはやや同調しづらい面もありました。天才少年少女たちの青春的な輝きや、純粋な競争心といったものが、48歳の目を通すとどうしても相対化して見えてしまう。人生経験を積んだ読者として、違う視点から物語を評価したくなってしまうんです。 下巻に進むべきか迷っているところですが、物語としての完成度は悪くないので、続きが気になる方なら読み続ける価値はあるでしょう。ただし上巻の段階では、特別な傑作という印象には至りませんでした。慎重派の自分としては、もう少し様子見してから判断したいというのが正直なところです。

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