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勝手な夢を押しつける親を憎む優等生と、東大は無理とバカにされた学年ビリが、現役合格した話

勝手な夢を押しつける親を憎む優等生と、東大は無理とバカにされた学年ビリが、現役合格した話

坪田信貴 サンマーク出版 2025年12月12日

感想

『ビリギャル』の続編という触れ込みで手に取りましたが、正直なところ期待していた以上に教訓的・メッセージ性を優先させた構成になっていて、物語としての説得力に欠けると感じました。 確かに「どうせ無理」という大人の言葉に抗うテーマは素晴らしいですし、複数の高校生の視点から異なる挫折を描こうとする試みも良いのですが、各キャラクターの心情描写が浅く、どうしても予定調和的な展開に見えてしまいます。特に白血病という重い要素を唐突に導入する辺りは、感動を無理やり引き出そうという意図が透けて見えて、若干の違和感を覚えました。 坪田先生というメンターキャラクターの存在も大きいのですが、彼がどういった信念で生徒たちに向き合っているのか、その背景がもっと掘り下げられていれば、より説得力のある物語になったはずです。啓発的な内容を求める読者には響くかもしれませんが、文学的な深さや物語の内的必然性を重視する身としては、今作は新書の域を出ない印象です。