ひなたの本棚
黒石

黒石

大沢在昌 光文社 2026年3月11日

「新宿鮫」シリーズ12作目。このシリーズは気軽に読める娯楽小説として楽しんできたけど、今作も期待通り面白かった! 犯罪ネットワークの幹部が次々と殺害される事件を追う鮫島警部と、謎の殺人者「黒石」の対立を描いたストーリー。このシリーズらしく、複雑に絡み合った人間関係と綿密な事件構成で、最後まで一気読みでした。 仕事で疲れた帰りの電車の中で読むには本当にピッタリ。テンポの良さと緊張感が絶妙で、数ページ読んだら「あ、もう降りちゃった」なんて何度も。登場人物たちが抱える愛憎や葛藤も、深すぎず浅すぎず、バランスが取れています。 強いて言えば、シリーズを重ねているので設定やキャラクターが既視感を持つ場面もありますが、そこは長く続いているシリーズの宿命かな。むしろ「黒石」というキャラクターの登場で、新しい緊張感が生まれていて、まだまだこのシリーズは続けられそう。次も読みたくなりました。