ひなたの本棚
意外な犯人 犯人当て小説傑作選

意外な犯人 犯人当て小説傑作選

綾辻 行人他 / 福井 健太 東京創元社 2026年2月27日

感想

仕事の合間にサクッと読める短編集を探していて、この本を手に取りました。ミステリの名手たちによる犯人当て小説ということで、頭を使う読書ができるかなと期待していたんです。 実際に読んでみると、やはり一流の作家たちによる工夫は感じられます。特に綾辻行人や法月綸太郎の作品は、不意をついた結末で「あ、そっか」という納得感がありました。短編だからこそ、ページをめくるスピード感も心地よいですね。 ただ、全体的には「ミステリとしての完成度」と「読者への騙し方」のバランスが、若干ばらついているような印象を受けました。傑作と感じる作品もあれば、「まあ、こんなこともあるか」くらいの作品も混在していて。短編集の宿命かもしれませんが、通勤電車での読書には丁度いいけれど、じっくり頭を使いたい気分の時には物足りなさを感じるかもしれません。 気軽にミステリを楽しみたい時にはおすすめです。ただし傑作揃いかというと、そこまでではないかな、というのが正直な感想です。