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同志少女よ、敵を撃て

同志少女よ、敵を撃て

逢坂 冬馬 早川書房 2021年11月17日

感想

第11回アガサ・クリスティー賞受賞作ということで、ミステリ的な緊張感が秀逸な作品だと聞いていたので手に取ってみました。予想通り、素晴らしい仕上がりの一冊でした。 1942年の独ソ戦という歴史的背景を舞台に、復讐を誓った少女セラフィマの視点から物語が展開していく構成が秀逸です。戦争という非人間的な状況下での人間ドラマとしても、また歴史小説としても十分な厚みがあります。技術的には、エンジニアである自分にとって、緻密なプロット構成と情報管理が印象的でした。物語が複数の時間軸を行き来しながらも、読者を置き去りにせず納得させる論理的な構成力は参考になります。 ただし、戦地での残虐性が直接的に描写される場面が複数あるため、その点は事前に覚悟が必要かもしれません。自分は大丈夫でしたが、そうした内容が苦手な読者には慎重な検討をお勧めします。 歴史小説の枠を超えた傑作として、エンジニア的な思考を持つ読者にも十分満足できる作品だと確信します。

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