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感想

直木賞受賞作ということで期待を込めて手に取った一冊です。家族を舟に例え、それぞれの人生の悩みや葛藤を短篇連作で綴っていく構成は斬新で、読む前から惹かれていました。 実際に読んでみると、兄妹たちの複雑な心情や親世代の人生経験が丁寧に描かれており、読み進めるうちに各キャラクターに対する理解が深まっていく快感を感じました。特に世代間の距離感や葛藤の表現には、主婦として生活の中で感じる親世代との価値観の違いなども重ねて考えさせられるものがありました。 ただ、正直なところ、各話の繋がりや全体的なテーマの統一感が、私の読み込みが足りないのか、やや曖昧に感じてしまいました。心に深く残る一文や場面があれば良かったのですが、読み終わった時点で「良い作品だな」という認識が、ずっと心に引っかかるような感動には至りませんでした。 受賞作に値する確かな筆力は感じますが、個人的には少し距離を置いて読んでしまった感じです。

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