すべてが円くなるように

すべてが円くなるように

原田 マハ

出版社:幻冬舎 出版年月日:2026/03/18

幻冬舎 | 2026/03/18

5.00
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

真珠がつなぐ物語と聞いて、最初は少し地味なのかなと思っていたんですが、開いてみてびっくり。これは本当に素敵な短編集でした。 祖母と孫、母と娘、友人同士——世代を超えた女性たちの関係性が、真珠という共通のモチーフを通して描かれているんですが、その繊細さがいいんですよね。フェルメールへの思いを胸にアムステルダムへ向かう作家、建築の道を歩もうとする孫が祖母から受け継ぐもの。どの話も、人生の大切な瞬間を切り取ったような輝きがある。 家事をしながら読んでいると、その合間に登場人物たちの心情に引き込まれて、つい読むのに時間がかかってしまいました。でも、それが正解だったと思う。ゆっくり味わうべき本です。真珠のように月日をかけて磨かれたような、そんな品質感がこの作品全体に漂っているんです。日常の中で忘れかけていた、人とのつながりの美しさを思い出させてくれる一冊でした。

感想

このタイトルに惹かれて手に取りました。「すべてが円くなるように」という言葉が、何か大切なメッセージを持っているような予感がしていたのです。 読み始めると、その予感は見事に当たりました。真珠がつなぐ女性たちの物語たちは、どれもが静かで深い。祖母と孫、母と娘、友人同士といった関係性のなかで、人生の転機や夢、そして後悔や希望が丁寧に描かれています。 特に印象的だったのは、各短編が美術や建築といった芸術を通して描かれていることです。フェルメールやシャルロット・ペリアンといった名だたる芸術家の存在が、登場人物たちの人生にどう影響を与えるのか。そうした細やかな繋がりを発見する喜びがありました。 主婦としての日常のなかで、こうした物語を読むと、何か見落としていた大切なものに気づかされる気がします。人と人がどう繋がっていくのか、時間とともに思いがどう形を変えていくのか。そうしたテーマが、丁寧で美しい文章で紡がれています。 落ち着いた時間のなかで、ゆっくり味わうのに最適な一冊です。

感想

最近、話題になっていた本ということで手にとってみました。真珠という素敵な象徴を通じて、女性たちの人生と絆を描く短編集です。 フェルメール、シャルロット・ペリアン、メトロポリタン美術館——著者が選んだ舞台や登場人物が本当に魅力的。各話で異なる女性たちの人生ステージが丁寧に描かれていて、読み進めるたびに引き込まれました。 特に印象的だったのは、祖母から孫へ、母から娘へと受け継がれていく想いの形。真珠のように、時間をかけて磨かれ、丸くなっていく人生のプロセスが秀逸です。子どもを育て、人間関係を重ねてきた自分の年代だからこそ、登場人物たちの選択や葛藤に深く共感できました。 文章も洗練されていて、旅や美術、建築といった題材が心地よく。何か新しい世界へそっと導かれるような読み心地でした。話題本の評判に納得です。主婦の日常から少し目線を上げて、素敵な時間を過ごしたい時にぜひ。

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