storynerdの本棚
すべてが円くなるように

すべてが円くなるように

原田 マハ 幻冬舎 2026年3月18日

感想

このタイトルに惹かれて手に取りました。「すべてが円くなるように」という言葉が、何か大切なメッセージを持っているような予感がしていたのです。 読み始めると、その予感は見事に当たりました。真珠がつなぐ女性たちの物語たちは、どれもが静かで深い。祖母と孫、母と娘、友人同士といった関係性のなかで、人生の転機や夢、そして後悔や希望が丁寧に描かれています。 特に印象的だったのは、各短編が美術や建築といった芸術を通して描かれていることです。フェルメールやシャルロット・ペリアンといった名だたる芸術家の存在が、登場人物たちの人生にどう影響を与えるのか。そうした細やかな繋がりを発見する喜びがありました。 主婦としての日常のなかで、こうした物語を読むと、何か見落としていた大切なものに気づかされる気がします。人と人がどう繋がっていくのか、時間とともに思いがどう形を変えていくのか。そうしたテーマが、丁寧で美しい文章で紡がれています。 落ち着いた時間のなかで、ゆっくり味わうのに最適な一冊です。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ