星々の舟
出版社:文藝春秋
出版年月日:2006/01/11
文藝春秋 | 2006/01/11
本棚登録:3人
みんなの感想
直木賞受賞作とのことで、期待して読み始めました。家族の複雑な感情を描いた短篇連作とのことでしたが、正直なところ、私にはやや難しく感じられてしまいました。 各篇に登場する家族たちの心情描写は繊細で、作者の筆力は確かなのだと思います。ただ、兄妹の禁断の恋や複雑な恋愛感情などの主題が、私の年代にはどうしても距離感があります。また、短篇集という形式のせいか、それぞれのお話があっさりしていて、登場人物たちにもう少し深く寄り添いたいという気持ちが残りました。 戦争の傷痕と家族というテーマには共感する部分もあったのですが、全体として心が揺さぶられるような感動には至りませんでした。むしろ、読み終わった後になんとなくモヤモヤした印象が残ってしまい、何度も読み返してみようという気にはなりませんでした。 評判の高い作品だけに、これは私個人の好みの問題なのかもしれません。もっと年代が近い方や、複雑な人間関係を深く掘り下げた文学がお好きな方には、違う評価になるかもしれませんね。