ゆーきの本棚
孤独をのぞき込む 秘密の読書会

孤独をのぞき込む 秘密の読書会

小川 洋子 / 東畑 開人 講談社 2026年10月1日

感想

最近、こういった対話形式の本が増えているのだなと気づかされた。小説家と臨床心理士という異なる視点から「孤独」という普遍的なテーマに向き合う本書は、80年近く生きてきた私にとって大変興味深い内容だった。 6冊の本を介した二人の対話は、読みながら自分自身の人生経験と重ね合わせる機会をくれる。特に良かったのは、文学と心理学という二つの視点が交わるところだ。それぞれの専門性を活かしながらも、決して難解にならず、むしろ親しみやすい語り口で進んでいく。定年後、時間はあるが心がどこか満たされない感覚を覚える者にとって、この本は確かに「ひとりの夜を照らす光」になり得る。 話題の本として新聞でも取り上げられていたので手にしたが、読んで正解だった。夜のひと時、じっくりと味わい深い本に出合うことの喜びを改めて感じた。

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