タイトルの「悪女たちのレシピ」に惹かれて手に取りました。毒々しい雰囲気の短編集で、登場人物たちが繰り広げる不可解な行動や秘密が次々と明かされていく構成は、確かに魅力的です。 各編ともダークなテーマを扱っていて、一見するとドロドロとした人間関係の話かと思いきや、意外な展開もちょくちょくあります。特に「見つめていたい」はストーカーという怖いテーマながらも、後半で引っ張られました。 ただ、全体的に「短編だからかな」と感じるのは、キャラクターの心理描写が少し浅いような気がしたこと。もっと登場人物たちの内面に深入りしたいのに、短い話数の中ではどうしても限界があるのかもしれません。六篇あるので、もう少し厚みのある作品があってもよかったかな…という印象です。 気軽に読めるダークな短編集が好きな人には楽しめると思いますが、心理サスペンスとして濃い読み応えを期待すると、ちょっと物足りないかもしれません。
最近登録された他の本の感想
2026年06月10日
中米への旅を計画してから、このNational Geographicの地図が欲しくて購入しました。実際に手にしてみると、想像以上に素敵です! サイズがちょうどよくて、壁に貼るのにぴったり。細部まで丁寧に描かれているので、眺めているだけで中米の地理や国々の位置関係が自然と頭に入ってきます。色合いも落ち着いていて、インテリアとしても部屋の雰囲気を邪魔しません。 正直なところ、地図だから特別な楽しみ方があるわけではないですが、実用性と美しさが両立しているところが好きです。旅の計画を立てるときに重宝しますし、「あ、ここは山が多いんだ」とか「こんなに離れてるの?」みたいな発見もあります。 小説やエッセイばかり読んでいる私にとっては珍しい選択肢でしたが、視覚的に情報を得られるのって意外と面白いんだなと気づきました。旅好きな人、地理に興味がある人はもちろん、壁に何か飾りたいなと思ってる人にもおすすめです。
2026年06月09日
SUPER BEAVERの渋谷龍太さんのエッセイ集ということで、どんな内容だろうって手に取ってみたら、本当に良い意味で期待を裏切られました。音楽活動で培った表現力が、文章でも遺憾なく発揮されてるんです。 エッセイのどれもが日常のちょっとした違和感や、誰もが感じたことありそうな感覚を独特の視点で切り取ってて、くすっと笑えたり、ちょっと考えさせられたり。タイトルの付け方も秀逸で、「この気持ちフロム塩化ビニール」とか「イッツマイノットマイフェイバリット」みたいなセンスが随所に光ってます。 収録されてる新作小説も「幸せ」や「夢」っていう普遍的なテーマなのに、著者ならではの優しさとユーモアが込められてて、さらりと読めるのに心に残ります。気軽に読める軽さと、ちゃんと考えられた深さが両立してる感じが気に入りました。 大学生の私たちが頭の中でぐるぐる考えてることを、こんなに上手く言葉にされると「あ、これ分かる」って感覚になって、めっちゃ共感できます。気持ちよく読み終えられる一冊です。
2026年06月08日
映画化されていたから気になって手に取ってみたんですが、これが本当に面白かった!ミステリ小説ってなんだか難しそうで敬遠していたんですけど、この作品はぐいぐい引き込まれちゃいました。 ペンションに閉じ込められた中での連続殺人事件という設定だけで既にドキドキなのに、登場人物たちがそれぞれ個性的で魅力的で。特に名探偵同士の掛け合いがテンポよくて楽しい。神宮寺淳みたいなトリッキーな展開が好きな人なら絶対ハマると思う。 驚いたのは、随所に散りばめられた伏線がちゃんと回収されること。読んでいる途中は「これなんだろう?」って思ってた細かいディテールが後になって活きてくるんです。その達成感がたまりません。デビュー作でここまでのクオリティって本当にすごいなって思いました。 気軽に読める冒険ミステリを探してる人、映画が気になってた人、ぜひ試してみてほしい。文庫本だし読みやすいから、ミステリ初心者にも本当におすすめです。
2026年06月08日
ショッピングモールのピアノって、実生活でもたまに見かけますよね。そういう身近な設定だったので、つい手に取ってしまいました。 物語は一台のピアノを中心に、色々な人生が交差していく構成。各登場人物の悩みや背景が丁寧に描かれていて、読んでいて「あ、この人の気持ちわかるな」って思える瞬間がいくつもありました。特に子育ての話題や、世代を超えた人間関係の繋がり方がリアルで良かった。 ただ、正直なところ、ストーリー全体としては想像の範囲内というか、予想通りに進んでいく感じは否めません。温かい話ですし読みやすいんですけど、何か心に強く引っかかるものはなかったというのが本音。気軽に読むには十分満足できる一冊だけど、深く考えさせられたり、読み終わったあとも忘れられない...みたいなインパクトは欲しかったかな。 短編集みたいなテンポの良さが好きな人や、ほんわかした話が好きな人にはぴったり合いそうです。私も楽しく読めましたし、悪くない一冊ですよ。
2026年06月08日
101歳になっても相変わらず辛辣で、そのくせ温かい。佐藤愛子さんのエッセイ集を読んでいると、年を重ねるって本当に素敵だなって思わされます。 90代後半から最近までの『婦人公論』でのインタビューと未収録エッセイがまとめられているんですが、スーパーでの買い物とか日常のちょっとした出来事から始まる話が、いつの間にか深い人生観に繋がってるんですよね。その自然さが心地いい。 何度も「もう書かない」って言いながら書き続けてきた著者の矛盾や迷いも素直に語られていて、完璧じゃない人間らしさが伝わってきます。兄サトウハチローとの思い出話も興味深かったし、小室眞子さんの結婚についての考え方も、さらりと品よく語られていて参考になりました。 巻頭の写真で著者の書斎が見られるのも良かった。こういう「今」の肉声を聞く感覚って、エッセイだからこそ成立するんだなって改めて感じます。気軽に読めるのに、終わった後になんだか大事なことを教えてもらった感覚が残る、そういう一冊です。
2026年06月06日
シリーズもついに11巻!毎回ページをめくるたびにドキドキさせてくれるこの作品、今巻もやられました。 ペネロペとイヴォンの対峙シーン、もう最高です。二人の関係性がどう変わっていくのか、そこまで読まされてしまう構成が本当に上手い。イクリスの行動の真意も気になるし、ペネロペがどうやってこの状況を乗り切るのか、予想がつかないのが面白い。 マンガだからこそ表情の細かい変化が伝わってくるのもいいんですよね。イヴォンの「様子が変」という不気味さが絵からビシビシ伝わってきて、この先どうなるんだろう…って一気読みしちゃいました。 登場人物たちがみんな何か隠してて、その黒い部分がちょっとずつ見えてくるのがこのシリーズの醍醐味。次巻が気になって仕方ありません。続きが早く読みたい!
2026年06月06日
政治経済系の本って、たまに読むと視点が広がるのかなって思うんですが、この本はちょっと微妙でした。イタリアの現状を日本と結びつけるという企画自体は興味深いんですけど、読んでいて「え、これどういうこと?」って引っかかる部分が多くて。 著者の実体験に基づいているという点は好感が持てます。実際にイタリアに住んでるからこその視点があるんだろうなっていうのは伝わってくる。でも、読み進めるにつれて、主張が少し一方的というか、複雑な問題をシンプルすぎる図式で説明されている感があって。中国や移民問題って、そんなに単純じゃないじゃないですか。 新書という形式だから、ある程度はコンパクトにまとめる必要があるのかもしれません。ただ、もう少し異なる観点からの意見も入っていたら、もっとバランスの取れた内容になったんじゃないかなって思います。気軽に国際政治を学びたい人には入門書としていいかもしれないですが、深掘りを期待すると物足りないかも。
2026年06月01日
ゲド戦記の全セットを手に取ったのは、昔から気になっていたファンタジーの傑作をちゃんと読んでみたかったから。美装ケースセットということで、ちょっと奮発して買ってみました。 読んでみた感想としては…う~ん、期待値との差がちょっと出ちゃった感じです。アースシーという世界観は確かに魅力的で、ゲドというキャラクターも深みがあるんですけど、全7冊を通して読むとなると、テンポの波があるというか。盛り上がる部分もあれば、進みが遅く感じるエピソードもあって、最後まで引き込まれっぱなしという感じではなかったんです。 ただ、物語としての完成度は高いと思います。特に後半になると、哲学的なテーマが深く掘り下げられていて、「あ、ここはすごいな」って感じる瞬間もありました。新書版というのも読みやすくて良かったです。 ファンタジー好きなら確実に読む価値のある作品ですし、セットで揃えるのはいいと思います。ただ個人的には、もうちょっと引き込まれ方が強かったら…という感じですね。
2026年06月01日
友人が通関士試験の勉強を始めたってことで、どんな参考書を使ってるのか興味本位で見せてもらいました。正直、僕の専攻とは全然違う分野なんですけど、せっかくだからこの過去問題集をパラパラめくってみることに。 出題傾向がしっかり分析されていて、過去58回分の試験から重要な論点を厳選してるのは良さそう。最新の法令改正に対応してるってのも、実際に試験対策に使う人にとっては安心できるポイントだと思います。第59回の最新問題も掲載されてるから、時代に取り残されない感じ。 ただ、僕みたいな部外者が見ると、問題と解説はちょっと淡々とした印象。もちろんそれが学習参考書としては正しいスタイルなんでしょうけど、初心者がゼロから学ぶには別途で基礎講座とか基本書が必要かもって思いました。すでに基礎知識がある人なら十分活用できそう。 試験対策に特化した、実用的だけどポイントは無難な一冊という感じです。
2026年06月01日
ミステリ好きな友人に熱く勧められて手に取った一冊です。正直、600ページ超の上巻を読み切れるか不安だったんですけど、一気読みしちゃいました。 舞台は1955年のイギリスの小さな村。家政婦の不可解な死から始まるこの物語、クローズドサークル的な雰囲気がたまりません。登場人物たちの関係性が複雑に絡み合っていて、誰が犯人なのか全然見当がつかない。読んでいる最中も「あ、もしかしてあの人?」って何度も考え直されられます。 何より魅力的なのは名探偵アティカス・ピュント。病を抱えながらも鮮烈に推理を進める姿が本当に素敵。シャーロック・ホームズへのオマージュを感じさせながらも、全く違う個性を持っています。 上巻の終わり方も秀逸で、すぐ下巻が欲しくなっちゃいました。ページをめくる手が止まらなくなる、まさに現代ミステリの傑作だと思います。
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