吹けば飛ぶよな男だが(1)
KADOKAWA | 2023/03/01
みんなの感想
SUPER BEAVERの渋谷龍太さんのエッセイ集ということで、どんな内容だろうって手に取ってみたら、本当に良い意味で期待を裏切られました。音楽活動で培った表現力が、文章でも遺憾なく発揮されてるんです。 エッセイのどれもが日常のちょっとした違和感や、誰もが感じたことありそうな感覚を独特の視点で切り取ってて、くすっと笑えたり、ちょっと考えさせられたり。タイトルの付け方も秀逸で、「この気持ちフロム塩化ビニール」とか「イッツマイノットマイフェイバリット」みたいなセンスが随所に光ってます。 収録されてる新作小説も「幸せ」や「夢」っていう普遍的なテーマなのに、著者ならではの優しさとユーモアが込められてて、さらりと読めるのに心に残ります。気軽に読める軽さと、ちゃんと考えられた深さが両立してる感じが気に入りました。 大学生の私たちが頭の中でぐるぐる考えてることを、こんなに上手く言葉にされると「あ、これ分かる」って感覚になって、めっちゃ共感できます。気持ちよく読み終えられる一冊です。
SUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太さんによるエッセイ集ということで、音楽活動の裏側やプライベートな思考が垣間見えるかな、と期待して読んでみました。 実際に読むと、日常の些細な出来事や人間関係、ちょっとした違和感を丁寧に言葉にしている作品が多くて、その誠実さは好感が持てます。特に「三十」や「ぱぱー」といった短編は、同じくらいの年代だからこそ響く内容もありました。 ただ正直なところ、全体を通してみると、どの作品も「ほんわか系の随筆」くらいの印象で、心がぐっと掴まれるような瞬間は少なかった気がします。音楽活動という特殊な環境にいる人だからこそ書ける視点が、もっと全面に出ていたら面白かったのかもしれません。 公務員という割と堅い世界で働いている身としては、読みやすくて気軽に楽しめるのは良いんですけど、もう少し個性的な「毒気」が欲しかったというか。無難にまとまりすぎている印象です。悪くはないけど、もう一度手に取ろうかというほどではありませんでした。
SUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太による初エッセイ集。最近SNSで話題になってたから、どんな内容か気になって手に取ってみました。 正直、ここまでクセになるとは思いませんでした。エッセイって日常のほんの些細なことを綴ったものが多いけど、この本は違う。日常の中に隠れた違和感とか、言語化できないもやもやを、すごく上手に拾い上げている。音楽の歌詞だからなのか、表現がめちゃくちゃセンス良くて、何度も読み返してしまいました。 収録されている短編小説も素敵です。「幸せ」と「夢」をテーマにしているだけあって、どれも心がじんと温かくなる作品ばかり。特に、身近なのに普段は目を向けないようなシーンを切り取る視点が好きです。 エッセイの部分でくすっと笑わされることもあれば、小説でハッとさせられることもあり、バランスの取れた一冊になってます。話題の本って当たりハズレがあるけど、この本は本当に拾い物。音楽好きじゃなくても楽しめると思います。早く続きが読みたい!
この本は本当に良かったわ。渋谷龍太さんのエッセイということで、正直最初は音楽の話ばかりなのかと思っていたのだけど、全くそんなことはありませんでした。 日常の何気ないことを本当に素敵な視点で書いているのね。「箸置きとコースター」だなんて、私たちの生活にあるものばかりなのに、読むとなるほどな、と思わせてくれる。人生長く生きていると、こういう「ああ、そっか」という発見がうれしいものです。 それに小説も素敵。「幸せ」や「夢」という大きなテーマを扱っているのに、押しつけがましくなくて、さらりと読めてしまう。78歳の身としては、人生を振り返りながら読むのが格別です。 文庫ではなく単行本だから目も疲れにくいし、パート帰りにぼんやり読むのにちょうどいい。真面目すぎず、でも心に残る。こういう本は本当に大好きです。また読み返したくなる一冊ですね。
SUPER BEAVERの渋谷龍太さんが書いたこのエッセイ集を手にしたとき、正直なところ少し驚きました。ロックバンドのボーカルが綴る日常の言葉って、どんな世界観なんだろうと。 読み始めてみると、それは予想を遥かに上回る面白さでした。日々の何気ない出来事—マッチングアプリ、映画館、食事の場面—を通して、人生って本当はこんなにシンプルで優しいものなんだと気づかされます。各編は短いのに、その短さの中に詰め込まれた「あるある感」と「ハッとする深さ」のバランスが絶妙です。 特に印象的だったのは、大人になってからも分からないことばかりなんだ、という率直な告白。家事に育児にと日々を回す自分として、そのありのままの思考が心に響きました。新作小説も収録されており、エッセイとは違う角度から「幸せ」「夢」を問いかけてくる。話題の本というのは往々にして過度な期待を生むものですが、この一冊はその期待をちゃんと受け止めてくれる。大人が読むべき、本当に良い本です。
SUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太のエッセイ集。正直なところ、音楽業界の人のエッセイがどんなものか少し懐疑的だったのだが、読んでみて大きく考えが変わった。 日々の何気ない出来事を素材にしながら、そこから「幸せ」や「夢」といった本質的なテーマへと導いていく手法が実に洗練されている。タイトルだけ見ると軽めのエッセイかと思うが、各編が意外と深い。「三十」や「ぱぱー」といった作品では、人生の転換点や家族との関係性が丁寧に描かれており、同じ中年男性として共感するところが多々ある。 収録されている小説も良い。エッセイとは違う視点から「幸せ」を問い直していて、思わず何度も読み返してしまった。 話題の人によるエッセイ本というジャンルは、往々にして消費的なものになりがちだが、本作は違う。一冊の書籍として完成度が高く、年配の読者にも十分耐えられる内容だ。最近読んだエッセイ集の中では、最も面白かったと言い切れる。