てつの本棚
ある編集者の主観

ある編集者の主観

小寺 智子 サンクチュアリ出版 2026年3月5日

編集者という舞台裏の人間が書いた本だからこそ、これほどまでに説得力があるのだろう。小寺智子氏のエッセイを読んでいると、数々のベストセラーを生み出してきたセンスの源泉が見えてくる気がする。 教員という職業柄、私も日々たくさんの人間関係の中で「どう生きるか」「どう働くか」を問い続けている。その点で、本書に綴られた人生観や仕事観は非常に参考になった。特に印象的だったのは、著者が「在りたい自分」へのアプローチを、理屈っぽくなく、でいながら深く考えているところだ。 SNSで話題になっているのも納得できる。難しい理屈をこねるのではなく、実際の経験と思考から紡ぎ出された言葉だからこそ、読んでいて勇気づけられるし、自分の人生を少し違う角度から見つめ直せる。 気軽に読める本でありながら、読み終わった後には何かが変わっている。そういう良質なエッセイはなかなかない。仕事で疲れた時や、人間関係に悩んだ時に、そっと手に取りたい一冊になった。