てつの本棚
零を継ぐもの4

零を継ぐもの4

横山信義 中央公論新社 2026年2月20日

感想

シリーズ第4巻まで来ると、もはや歴史冒険小説というより、戦史研究の一環として読んでいる感覚ですね。太平洋戦争の海戦を舞台にした物語ですが、この巻は特に戦術的な緊張感が素晴らしい。 連合艦隊と米太平洋艦隊のせめぎ合いが、単なる武器の優劣ではなく、補給戦や情報戦、人間の判断まで含めた総合的な戦い方として描かれている。新型戦闘機や新兵器の投入といった歴史的事実を織り交ぜながらも、物語として一気読みさせる力がある。 教室で日本史を教えていると、この時期の日本がどのような選択肢の中で戦っていたのかを生徒に説明する際、この作品の描写がすごく参考になります。歴史小説としての厚みと、エンタメとしての面白さが両立している稀有な作品だと思う。新書という手軽さも、忙しい日常で少しずつ読み進められて、読者にとって親切ですね。

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