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「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 ベトナム帰還兵が語る「ほんとうの戦争」

「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 ベトナム帰還兵が語る「ほんとうの戦争」

アレン・ネルソン 講談社 2010年3月12日

感想

ベネチア映画祭出品という話題性に惹かれて手に取った。72年の人生で幾度となく戦争について書かれたものを読んできたが、この本が特別だと感じたのは、ベトナム帰還兵ネルソンが子どもたちに直接語りかけるという形式だ。 通常の回顧録とは異なり、複雑な戦争体験を誰もが理解できる言葉で伝えようとする著者の誠実さが伝わってくる。貧困から抜け出すために軍隊に入った若き日の自分、訓練で変えられていく心、ベトナムでの経験。どの段階でも著者は自身の感情や葛藤を隠さない。 現在、世界各地で戦火が絶えない時代だからこそ、この「ほんとうの言葉」は重みを増す。ボランティア活動で若い世代と関わる私にとっても、彼らにどう戦争について伝えるか考えさせられた。映画化も楽しみだが、まずはこの文庫で、著者の直筆ともいえる声に耳を傾けることをお勧めしたい。

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