読書記録の本棚
マチネの終わりに

マチネの終わりに

平野 啓一郎 文藝春秋 2019年6月6日

感想

最近、書店で見かけて手に取った一冊です。平野啓一郎という作家は名前は知っていましたが、実際に作品を読むのは初めてでした。 四十代の男女が三度の出会いを通じて深い愛情を育んでいく。その過程が実に丁寧に、そして切実に描かれています。ギタリストとジャーナリストという、一見遠い職業にある二人が、人生という暗い森の中で惹かれ合う様子に、私も思わず引き込まれてしまいました。 文庫版ということで、通勤のバスの中でも読みやすく、毎日少しずつページを重ねるのが楽しみになりました。七十二歳になると、若い頃のような恋愛小説も「ああ、人間というのはこういう生き物なのだな」と静かに受け止められるようになるものですね。 芸術と人生、グローバリズムといった重いテーマも織り交ぜながら、最後まで目が離せません。終わり方も含めて、本当に丁寧に構築された物語だと感じました。このような充実した読書体験ができるのは、ボランティアで毎日せわしない中だからこそ、貴重な時間だと思います。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ