和子の本棚
感想

書店で話題になっていたので手に取ってみました。就活という若い世代の通過儀礼を描いた作品ですが、読み進めるうちに自分の人生と重ねて考えさせられてしまいました。 登場人物たちが「何者なのか」を必死に探し求める姿勢は、年を重ねた私たちにも突き刺さります。見栄を張り、本当の自分を隠し、社会に適応しようとする葛藤—それは就活生だけの問題ではなく、仕事を続ける上で誰もが抱えている悩みなのだと気づかされました。 著者の筆力は本当に素晴らしく、登場人物たちの心理描写が繊細で深いです。SNS時代の複雑さ、友人関係の微妙な距離感、親世代との認識のズレ。こうした現代的なテーマを見事に作品に織り込んでいます。 読み終わった後、しばらくは余韻に浸りたくなる一冊です。同世代の友人たちとも話題にしたくなりました。ここ数年で読んだ小説の中でも特に心に残る作品となりました。

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