和子の本棚
なん者ひなた丸火炎もぐらの術の巻

なん者ひなた丸火炎もぐらの術の巻

斉藤洋 / 大沢幸子 あかね書房 1990年10月1日

感想

話題の児童文学ということで手に取ってみました。独特の世界観を持つ忍者ものですね。 主人公ひなた丸の修行の様子が描かれていて、子どもにとっては楽しい冒険譚なんだろうなという印象です。ただ、正直なところ大人が読むとやや物足りなさを感じてしまいます。おばけの正体を探る話という設定自体は興味深いのですが、展開が予想通りで、意外性に欠けるような気がしました。 文体も子ども向けに最適化されているのでしょうけれど、大人の読み手にはやや簡潔すぎるかもしれません。もう少し登場人物の心情描写や、世界観の奥行きがあれば、親世代も一緒に楽しめる作品になったのではと思います。 それでも、子どもが夢中になって読むような冒険心や、わくわく感は伝わってきます。このシリーズが話題になっているのも納得できます。児童文学としては及第点といったところでしょうか。

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