三浦の本棚
感想

双葉社創業80周年記念企画ということで、かなり力を入れた作品集だと思って手に取りました。最初は「新文芸誌」という試みに少し慎重でしたが、結果として大満足です。 赤川次郎から芦沢央、佐藤究といった実力派が勢揃いしているだけでなく、朝井まかてなど個性的な執筆陣の顔ぶれに引き込まれました。「街、あるいは何処かで」というテーマは一見シンプルですが、各作家がどのように解釈し、どんな世界を構築するのか。その多様性こそが、このアンソロジーの最大の魅力です。 読切形式だからこそ、いくつもの異なる世界観を短時間で体験できるのは素晴らしい。つまらない作品もあるかもしれないという不安は見事に払拭されました。対談やエッセイも含まれているので、バラエティに富んだ読体験が実現しています。 880円というお手頃価格も好印象。第5号まで計80名の創作者が登場予定とのことで、続巻への期待も高まります。こういった試みをもっと増やしていってほしいと感じた一冊です。

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