ひろの本棚
君は月夜に光り輝く

君は月夜に光り輝く

佐野 徹夜 KADOKAWA 2017年2月25日

感想

ネットで評判が良かったので手に取ってみました。「発光病」という設定が印象的で、余命わずかなヒロインと主人公の関係性が丁寧に描かれていると感じます。 ただ、正直なところ期待値が高かったぶん、少し物足りなさが残りました。感動的なラブストーリーとして構成されているのは分かるのですが、展開が予想通りというか、ライトノベルのテンプレに沿っているような感覚を拭えません。キャラクターの掘り下げや心理描写も浅めで、もっと深く二人の関係が見たかったなというのが本音です。 それでも、死を身近に感じながら生きる少女の儚さや、主人公が停滞した時間を動かしていく過程は素直に良いと思います。涙腺に訴えかけてくる場面も確かにあります。ただ、それが「最高傑作」と呼ぶほどのレベルかと言うと、個人的には疑問が残ります。 新社会人として疲れた心を癒したい時には良い作品だと思いますが、深い感動を求める場合は別の作品を探してもいいかもしれません。