生物はなぜ死ぬのか

生物はなぜ死ぬのか

小林 武彦

出版社:講談社 出版年月日:2021/04/14

講談社 | 2021/04/14

3.50
本棚登録:2人

みんなの感想

感想

新入社員になって、同僚が勧めてくれた本です。死生観について科学的に考え直す機会を得たいと思って手に取りました。 生物学的な視点から「死」について説明している点は興味深く、細胞の仕組みや進化の観点からアプローチする内容は理解しやすかったです。老化や死が単なる恐怖の対象ではなく、生物としての必然性を持つという考え方は確かに目新しい。 ただ、正直に言うと、新書の形式にしては内容がやや散漫に感じました。死が持つ「重要な意味」という核となる部分をもっと深掘りしてくれるのかと期待していたのですが、各章で別の角度からの説明が続く感じで、最後まで読んでも腑に落ちる感覚があまり得られませんでした。 実用的な学びというより、考えるきっかけを与えてくれる本という印象です。人生経験がもっと増えたら、また違う感想を持つかもしれません。死について科学的に考えたい人には悪くない一冊ですが、強くお勧めするほどではないかなというのが正直なところです。

感想

最近になって「死」について考える機会が増えてきた。そんな時期にこの本に出会えたのは、なかなかいい巡り合わせだったと思う。 生物学者の視点から、死がなぜ必然なのかを丁寧に説いた本書は、難しい科学の話なのに、思いのほかサラッと読める。新書というフォーマットもあってか、気軽に手に取れるし、ページもそこまで重くない。年を重ねてきた身としては、老化への漠然とした不安や恐怖が、実は生物としての自然なプロセスなんだということが腑に落ちるのが良い。 「死は悪いものではなく、種の繁栄のために必要な仕組みなのだ」という著者の主張は、正直、最初は受け入れがたかった。だけど読み進むうちに、それもまた一つの真理なのかもしれないと感じさせてくれる。難しい医学用語も出てくるけれど、決して小難しくなく、むしろ人生の後半戦を生きる者にとって必要な視点をくれた。死を知ることで、今をもっと大切にしようという気持ちになった。

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