山口の本棚
「推し」という病

「推し」という病

加山 竜司 文藝春秋 2026年1月16日

感想

テレビで推し活について見かけることが増えてきたので、どういうことなのか詳しく知りたくて手に取りました。 この本は単に「推し活」を批判するのではなく、その背景にある心理や現状を丁寧に取材でまとめたもの。アイドルからVTuber、ホストまで様々な事例が登場しますが、どれも当事者の言葉で語られているのが印象的です。自分が理解できない世界でも、なぜ彼らがそこまで熱中するのか、その根拠が見えてくるんです。 特に興味深かったのは、「推し」という行為が単なる趣味ではなく、人によっては生きる意味そのものになっている場合があるという指摘。現代社会の寂しさや、居場所を求める心情が伝わってきます。時には経済的に困難な状況に陥る人たちの話も出てきて、正直複雑な気持ちになりました。 新書とは思えないくらい内容が濃く、社会的な問題としても考えさせられます。同年代はもちろん、若い世代を理解したいという方にもおすすめ。軽い気持ちで読み始めましたが、現代社会を知るうえで大事な一冊だと感じました。

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