陽気なギャングが地球を回す

陽気なギャングが地球を回す

伊坂 幸太郎

出版社:祥伝社 出版年月日:2006/01/01

祥伝社 | 2006/01/01

4.00
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

このたび、多くの書評で評判が高かったこの作品を手に取ってみました。最初は銀行強盗という物騒なテーマに躊躇しましたが、蓋を開けてみると、思いのほか楽しく読み進められました。 四人の登場人物たちが、それぞれ異なる特殊な才能を持っているという設定が秀逸です。嘘を見抜く力、スリの技術、演説の才能、そして正確な体内時計。こうした個性的なキャラクターが活躍する様子を読んでいると、自分もその場にいるような臨場感が生まれます。 何より驚いたのは、予想を裏切る展開の連続です。銀行強盗が成功するはずが、次々と思わぬ事態が起こる。そうした緊迫した流れの中でも、登場人物たちの会話には人間らしい温もりがあり、暗くなりすぎません。年を重ねた私にとって、こうしたバランス感覚は非常に好ましく感じました。 文庫本という手軽なサイズも良いですね。何度か手に取ってはページをめくりたくなる、そんな魅力を持った作品です。著者のほかの著作も気になってきました。

感想

話題になっていたので手に取ってみました。個性的なキャラクターが四人揃って銀行強盗に挑むという、一見するとユニークな設定です。嘘を見抜く人、スリの天才、演説上手、体内時計が正確な女性──確かに個性的ですし、彼らの掛け合いは楽しい場面もあります。 ただ正直なところ、読み進めるにつれ「これ以上何か引き込まれる要素があるのかな」という疑問が拭えませんでした。ハイテンポなサスペンスということですが、私には事件が次々と起こるだけで、登場人物への感情移入が今一つできなかったんです。会社員として日々の疲れを癒す読書を求める身としては、もう少し心に残る深さがあれば良かったなと感じます。 決してつまらない本ではないのです。むしろ構成は上手く、最後まで退屈しませんでした。ただ、読了後に「もう一度読みたい」という衝動には駆られませんでした。新刊本で購入する前に図書館で借りて確認する、そんな慎重さが報われた気がします。著者ブームの入口として悪くない一冊ですが、期待値を高く持たずに読むことをお勧めします。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ