新書 世界現代史 なぜ「力こそ正義」はよみがえったのか
講談社 | 2025/12/25
みんなの感想
国際政治分野の新刊として話題になっていたので、手にとってみました。現代史を「力こそ正義」という視点で再構成し、21世紀の世界秩序がなぜこのような形になったのかを説明する試みは確かに興味深いです。 ただ、正直なところ、期待値が高すぎたせいかもしれません。著名人の絶賛コメントが目に入りすぎていたのでしょう。本文自体は読みやすく、歴史的な事実の羅列も丁寧ですが、深い洞察という点では物足りなさを感じました。既存の知識がある程度ある読者にとっては、やや表面的に感じてしまう部分もあります。 大学院の研究の補助資料としては便利ですし、国際政治の入門書としては適切かもしれません。ただ、「最後までページをめくる手が止まらない」ほどの迫力は、私には感じられませんでした。新書というフォーマットの制約もあるのでしょうが、もう少し論拠の掘り下げがあれば、評価は変わったと思います。
成毛眞の推薦を見て手にした一冊だが、期待を裏切らない充実度だった。 現在の国際政治がなぜ「力こそ正義」という原始的な論理に回帰してしまったのか。その問いに対し、著者は歴史という長いスパンで丁寧に答えていく。冷戦終結後の一極支配、その綻び、そして力の均衡が崩れていく過程。複雑に見える世界情勢も、この本を読むと一本の筋が通って見えてくる。 何より素晴らしいのは、説教的にならない文章力だ。新書とは思えないほどの密度と読みやすさを両立させている。フリーランスという立場で、常に世界経済や政治動向に気を配る身としては、これからの経営判断に必要な視点を多く得られた。 ただ、分量や論展開の都合上、各地域についての掘り下げが若干物足りない場面も。それでも、現代世界を理解するための必読書として、強く推薦できる一冊だ。
国際政治を扱う新書として期待を持って手にしたが、正直なところ期待値との乖離が大きかった。著者の視点は確かに明確で、現代史における力の論理の復活という主題は興味深い。文章自体も読みやすく、推薦者たちの高評価も理解できなくはない。 ただし、既存の地政学関連書や現代国際政治論を複数読んでいる身からすると、この本で展開されている分析には新鮮さに欠ける。アメリカ、ロシア、中国の関係性や戦略については、より詳細で説得力のある論考を他で読んだ経験がある。確かにストーリー性があり読了しやすいというのは利点だが、深掘りされていない部分が散見される。 フリーランスとして国際情勢への感度を保つ必要がある身としては、参考になる部分ももちろんあるが、基本的な整理程度にとどまる印象を拭い難い。新書という限られた紙幅の制約もあるだろうが、もう一段階の掘り下げがあれば、より推奨できた一冊だ。
話題の本とのことで、手にとってみました。国際政治について正直なところ詳しくないのですが、この本は難しい理論ばかりではなく、歴史的な背景と現在の世界情勢をストーリーとして読ませてくれるのが良いですね。 なぜ力による支配が再び台頭してきたのか、という問いに対して丁寧に答えてくれます。アメリカ、ロシア、中国の動きが立体的に見えてくると、今のニュースの見方も変わってきました。 著者の文章が本当に読みやすく、徹夜してでも続きが気になるほどの面白さです。パート仕事の合間に読んでいても、すぐに物語の中に引き込まれてしまいます。 年配の私たちの世代にとって、これからの世界をどう理解し、どう生きていくかを考えるきっかけになりました。娘たちにも「読んでみたら?」と勧めたくなる一冊です。国際政治に興味がある方はもちろん、今の時代を生きる私たちが知っておくべき視点がたくさん詰まっていると思います。
国際政治の変動を理解したいという思いで手にした一冊でしたが、期待以上の充実感がありました。 この本の最大の魅力は、複雑に見える現代世界の構図を、歴史的背景から丁寧に紐解いてくれる点です。なぜアメリカの一極支配が揺らぎ、ロシアや中国が台頭してきたのか。そして「力こそ正義」という古い論理がなぜ復活したのか。こうした疑問が、読み進めるうちに自然と腑に落ちていきます。 著者のストーリーテリング能力が秀逸で、難解になりがちな国際政治を、実に読みやすく魅力的に描いています。各地域の紛争や対立の背景にある利害関係や歴史的恨みを具体的に示してくれるので、ニュースで見かける出来事の本質が理解しやすくなりました。 高校生の僕にとって、これからの世界と日本の立ち位置を考える上で、非常に重要な視点をもたらしてくれた本です。同世代の人たちにもぜひ読んでほしい。今だからこそ読む価値がある一冊だと思います。