読書好きおじさんの本棚
感想

話題の学園サスペンスということで、SNSで評判を見かけて手に取りました。「どんでん返しの新女王」という触れ込みに期待していたのですが、いい意味で裏切られました。 本作は単純な犯人当てミステリーではなく、登場人物たちの心理描写が実に丁寧です。教師・如月晴の視点から物語が進むのですが、彼女が感じる不安や疑念が読者にもじわじわ伝わってくる。学園という閉鎖空間で次々と起きる不穏な出来事は、サスペンスとしての緊張感が絶妙です。 何より素晴らしいのは、最後の反転。中盤までのあなたの予想を見事に裏切る真実が、夏合宿の場面で一気に解き明かされます。読み返したくなる仕掛けが随所に隠されていて、作者の構成力の高さに舌を巻きました。 仕事の合間に読む本として、一気読み必至の魅力があります。忙しい日常の中で、この興奮を味わえるのは本当に貴重。大賞受賞作の名に恥じない傑作だと思います。

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