yocciの本棚
感想

アメフト部の話なのに、スポーツ根性ものじゃなくて、むしろ青年の迷いや葛藤がど真ん中に据えられてるのが良かった。主人公・アリの「自分が生きてるのかわかんない」って感覚、すごくリアルで。高校卒業後の宙ぶらりんな時期、多くの人が経験してるけど、なかなかこんなに丁寧に描かれることってない気がする。 勉強にも進路にも気持ちが入らず、でも不良になる覚悟もないって、その微妙な心理状態がめっちゃ繊細に書かれていて、読んでて自分の高校時代とかを思い出しちゃった。受験期のモヤモヤした日々と、スポーツを通じて何かに打ち込みたいっていう欲求のぶつかり合いが、すごく人間らしくて素敵。 初小説とは思えないほど丸みのある語り口で、青春のきつさと楽しさが両方伝わってくる。最後まで読み終わったあと、自分も何かに全力でぶつかりたくなる気分になった。会社員生活で日々がルーチン化しちゃってるから、こういう本に出会うと心がリセットされる感じがして好き。

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