読書三昧の本棚
感想

芥川賞受賞作と聞いて、さっそく手に取ってみました。長崎の島という舞台設定だけで、もう心が惹かれてしまいました。 この作品は、一見すると主人公の女性が空き家の草刈りをするという地味な話から始まるのですが、そこから時間を遡るように家族の歴史が明かされていく仕組みが秀逸です。短編でありながら、これほどまでに壮大な物語を紡ぎ出せるなんて、本当に素敵だなと思いました。 言葉遣いも独特で、方言が自然に織り交ぜられていて、まるで長崎にいるような臨場感が生まれています。私たち自営業の世代にとって、親世代との時間的なズレや価値観の違いというテーマも、深く響くものがありますね。 文庫本は持ち運びやすいのも魅力。新幹線の移動時間や待ち合わせの合間に、こういった話題作をさっと読める喜びは格別です。短編ながら読み応えたっぷりで、何度も読み返したくなる一冊になりました。

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