桜風堂ものがたり

桜風堂ものがたり

村山早紀

出版社:PHP研究所 出版年月日:2016/09/20

PHP研究所 | 2016/09/20

4.50
本棚登録:2人

みんなの感想

人生ってやり直しができるんだなって、この本を読んで改めて感じました。主人公の一整さんは人生の挫折を経験しますが、その先にまた新しい世界が開けているっていう話です。私も定年を控えた身ですので、こういうテーマは他人事ではありませんでしてね。 何より良かったのは、この本が本そのものの力を信じている点です。書店という舞台で、いろんな人の人生が本を通じて繋がっていく。そういう温かい世界観が、読んでいて本当に心地よかった。派手な展開はありませんが、静かに深く響くような物語です。 最近は気難しくなる年代ですが、この作品は素直に「いい話だな」と思わせてくれました。人間関係や仕事のことで悩んでいる方、特に中年以上の方に本当におすすめしたい一冊です。軽く読めるのに、後になって心に残る。こういう本との出会いがあるから、私は読書が好きなんです。

書店員の人生を描いた作品ということで、興味を持って読みました。万引き事件がきっかけで人生が変わるという設定は、正直かなり重いテーマだと思ったんですが、読んでみると意外とほのぼのした雰囲気が強いというか。 物語として綺麗にまとまってはいるんですけど、個人的には少し物足りなさを感じました。主人公の葛藤とか、書店という舞台の持つ意味をもっと深く掘り下げてくれるのかなって期待していたのに、サクッと話が進んじゃう感じですね。漫画やライトノベルに慣れてる身としては、キャラクターの心情描写がもう少し丁寧だったら引き込まれたと思います。 ただ、書店好きの人や落ち着いた話が好きな人には良い本なんじゃないかな。読みやすさは確かで、疲れた時にぼんやり読むにはいいかもしれません。決して悪くない作品ですが、自分にとっては「まあ悪くなかった」くらいの印象に落ち着いちゃいました。