読書三昧の本棚
晴れときどき猫背 そして、もみじへ

晴れときどき猫背 そして、もみじへ

村山 由佳 ホーム社 2019年5月24日

感想

村山由佳さんの名前は何度も目にしていたので、この再出版を機に手にしてみました。南房総での田舎暮らしとそこで出会った動物たちとの日常を綴ったエッセイということで、40代50代の女性には特に心地よく読める内容だと思います。 実際に読んでみると、理想的な田舎暮らしの風景が丁寧に描かれていて、その世界観には引き込まれます。自給自足的な生活や乗馬といった優雅さと、迷い込んだ猫がもたらす予期せぬ変化のバランスが、エッセイとしての面白さになっているのでしょう。 ただ、正直なところ、物語として大きな起伏や深い感動を求めていた私には、少々物足りなさを感じてしまいました。細やかで温かみのある日常の積み重ねは素敵なのですが、通してみると話題性先行で、後に残る印象が薄いというか。新たに加えられたコメンタリーについても、想像していたほどの新しい視点が加わったようには感じられませんでした。 自営業をしていると、忙しい日常の中で、こうした穏やかな暮らしぶりへの憧れは確かにあります。その思いに応えてくれる部分は確かにあるのですが、それ以上のものを引き出すには至らなかった、というのが率直な感想です。

ブクログからブクマへ
かんたん引っ越し

読書記録や感想をそのまま移行。
数分の準備で、ブクログの本棚をブクマへ。

詳しく見る
ブクログからブクマへの引っ越しイメージ