ちーちゃんの本棚
紙つなげ!彼らが本の紙を造っている

紙つなげ!彼らが本の紙を造っている

佐々涼子 早川書房 2014年6月1日

感想

東日本大震災の話題って、ニュースでは見かけるけど、こんなに身近で、こんなに具体的な視点から描かれた本を読んだのは初めてでした。製紙工場という、普段はまったく意識していない産業の世界に引き込まれてしまいました。 印象的だったのは、大惨事の直後、電気も水もない状態で、それでも従業員たちが工場の復旧に向かっていく様子の描き方。絶望的な状況の中で、工場長の決断や現場の人たちの覚悟が丁寧に記録されていて、本当に引き込まれます。ビジネス書かと思いきや、人間ドラマとしても面白い。 ただ、技術的な説明が細かいところもあって、製紙業界の知識がないと少し難しく感じる部分もありました。でも、その詳細さがあるからこそ、現場の大変さがより伝わってくるんだと思います。 私たちが何気なく読んでいる本や新聞も、こういう人たちの必死の努力で支えられていたんだって改めて気づかされました。感動的でありながら、日本のものづくりの現場を知る良い機会になりました。

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