しんの本棚
感想

就活という時間軸を通して、若者たちの本音と建前の葛藤を描いた作品です。SNSでの発言と実際の想いのズレ、面接での自分演出——その違和感は、同じ年代としてすごく共感できました。 ただ、正直なところ、読んでいて「なるほどな」と思いつつも、心に深く刺さるほどではありませんでした。登場人物たちの心理描写は丁寧なんですが、複雑すぎて、時々誰が何を考えているのか追いきれなくなるんです。漫画やラノベばかり読んでいるからかもしれませんが、もう少しキャラクターへの感情移入がしやすいと良かったな、という印象です。 内容としては、直木賞受賞作というだけあってちゃんと読む価値はあります。就活を控えた大学生には特に、自分たちの問題を客観的に見つめるきっかけになるかもしれません。でも、期待値が高すぎたのか、読んだ後の満足度は中程度といった感じです。無駄ではないけど、心から「みんな読むべき!」とは言いにくい、そういう一冊ですね。

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