年収90万円でハッピーライフ
筑摩書房 | 2019/07/09
みんなの感想
最近、世間で話題になっているこの本を手に取ってみました。58年生きてきた身としては、社会的な「正解」を無意識に受け入れてきた自分の人生を改めて問い直す良い機会になりました。 著者の大原扁理氏が年収90万円という限定的な条件下で、いかに充実した生活を送るのかという提案は、一見すると奇想天外に思えます。しかし読み進めるうちに、それは単なる貧乏生活術ではなく、人生における幸福とは何かを根本から考え直す思想書であることに気づきます。 会社員として経済的安定を求めてきた私たちの世代にとって、「成功」や「蓄え」の概念そのものを揺さぶる視点は、ある種の解放感をもたらします。衣食住のノウハウと思考術の融合が、理屈っぽくなりすぎず、むしろ温かみのあるエッセイとして機能している点も秀逸です。 今の自分たちの価値観に再考を促す良書です。定年を控えた人間にとって、特に示唆に富んでいます。
公務員という身分が安定していると思われるからこそ、この本の言葉がズシンと響きました。年収90万円でハッピーなんて、正直最初は信じられませんでしたが、読み進むうちに「あ、私たちって本当に余計なものに縛られてるんだ」って気づかされます。 著者の大原さんの衣食住に関するノウハウは本当に実践的で、実は今日から試せることばかり。特に食事や服飾に関する考え方なんて、目からウロコです。社会通念に縛られず、自分で幸せを定義することの大切さが、押しつけがましくなく伝わってくるのが素晴らしい。 世界一周や隠居生活という話も出てきますが、夢を見ろというんじゃなくて「こんな生き方もあるよ」という気軽な提示の仕方が好きです。小島慶子さんの解説も良くて、この本全体に「肩の力を抜こう」という優しさが満ちている。 公務員という安定を選んだ自分ですら、この本を読むと「もっと自由に考えてもいいんだ」と少しホッとします。気楽に読めるのに、ちゃんと人生観が変わる。そういう本、大好きです。
この本、実に面白かった。著者の大原扁理さんという人物が、世間一般の「成功」や「常識」をするりと脇に置いて、年収90万円で充実した人生を送っているという話なんだが、そのしなやかな思考がいいんだ。 自営業をやっていると、つい売上や利益のことで頭がいっぱいになってしまう。でも、この本を読んでいると、本当に必要なものって案外少ないんじゃないか、という気づきが次々と出てくる。衣食住のシンプルな工夫だとか、ハッピー思考というのが実は簡単な発想の転換なんだとか。 著者の「社会的成功から乗り遅れまくったら、毎日が楽しすぎた」という言葉には、独特の説得力がある。人生の正解を他人に委ねるのではなく、自分で自分の幸せを定義してしまえという潔さが素敵だ。 気軽に読めるエッセイなので、難しい理論を期待して手に取ると肩透かしを食らうかもしれない。でも、ああでもない、こうでもないと考えたい年ごろだからこそ、こういう「別の選択肢もあるんだよ」という本の存在は心強いし、何度か読み返したくなる内容だと思う。
最近SNSでも話題になっていたので、思わず手に取ってみました。正直なところ、タイトルだけ見ると「え、年収90万円?」と驚いてしまいますが、読み進めると著者の大原さんの飾らない思考術に引き込まれました。 私たちって、知らず知らずのうちに「こうあるべき」という世間的なルールに縛られていないでしょうか。子どもの教育費、老後資金、社会的ステータス...。この本を読んでいると、そうした「常識」が本当に必要なのかを問い直させられます。世界一周や隠居生活の話も面白いですが、何より素敵だなと感じたのは、著者が自分の人生に対して本当に主体的に判断しているところです。 実践的なアドバイスも豊富で、特に衣食住をシンプルに整える話は、家計を預かる主婦の視点からも参考になることばかり。派手さはないけれど、人生をもっと自由に、気軽に考えていい という著者の主張は、今の時代に多くの人が必要としているメッセージのような気がします。難しくなく、むしろ読んでいて心が軽くなる一冊でした。