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親友は山に消えた

親友は山に消えた

小林 元喜 小学館 2026年3月12日

感想

親友の死を通じて「友情とは何か」を問い直す作品です。著者が失った山岳カメラマンの親友・平賀淳の人生と、30年にわたる二人の関係を丁寧に追っていく内容で、ノンフィクションながら文学的な深みがあります。 読んでいて感じたのは、嫉妬や羨望といった複雑な感情がリアルに描かれているという点です。完璧に見える親友へ向けられた著者の本当の気持ちが、時間をかけて明かされていく過程は引き込まれます。アラスカの氷河を実際に訪ねるくだりも、著者の覚悟や葛藤がにじみ出ていて、それなりに心を動かされました。 ただ、全体的には少し重めで、時々息苦しさを感じることもありました。中年の身としては、感情的には理解できる部分が多いのですが、ページを重ねるにつれ同じテーマの繰り返しになっているような印象も受けました。悪い本ではありませんが、特別に光るものがあるわけでもなく、という感じですね。気楽に読むというより、心構えして読む必要がある作品です。

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