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言語学と記号学

言語学と記号学

三浦つとむ 勁草書房 1977年7月1日

感想

言語と記号という二つの領域の関係性を体系的に整理した良書だ。勁草書房らしい緻密な学術的アプローチで、言語学の基礎概念から記号学的な拡張まで、一本の論理的な流れで説明されている。 特に印象的だったのは、ソシュールとパースの思想系統の違いが明確に対比されている部分。記号とは何かという根本的な問いに対して、複数の理論的枠組みを提示することで、読者自身が考える余地を残している点が秀逸だ。フリーランスとして様々な分野の知識を必要とする立場からすると、こうした理論的基礎を改めて学ぶことは実務にも活きる。 若干、議論がやや密度濃く感じられる章もあり、初学者には少し敷居が高いかもしれない。しかし評価の高い理由は十分に納得できる。人文・思想の領域で言語と記号の関係を深く理解したい読み手には、確実にお薦めできる一冊である。