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頭は「本の読み方」で磨かれる

頭は「本の読み方」で磨かれる

茂木 健一郎 三笠書房 2015年6月24日

感想

茂木健一郎の読書ガイドということで手に取った一冊。脳科学者の視点から「効果的な読書法」を提唱する内容だが、正直なところ期待値ほどの深さは感じられなかった。 「複数冊を同時進行で読む」「ジャンル違いを意識する」といったアドバイスは、読書家であれば既に実践していることばかりだ。新書としての分かりやすさは評価できるが、本当の意味での「頭の磨き方」についての洞察は浅い。脳科学的な根拠も、やや一般的な仮説の域を出ていない印象がある。 ただ、「今読んでいる本があなたの人間像を物語る」といった視点は興味深い。読書の選択がアイデンティティ形成に与える影響というのは、フリーランスとして仕事をしていると強く実感する。 加えて、著者の幅広い知識が随所に感じられ、それ自体は刺激になる。人文・思想書へのアプローチの参考にはなるだろう。結局のところ、既に読書習慣のある人には「確認」程度の価値、これからの人には「入門」として機能する、そんな一冊だ。悪くはないが、これだけで読書法が変わるとは思わない。